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星も、パンも

第18章 流星群は全て受け入れる


どうしようもない弟への気持ちを――――…



博也は…抱えて――――…



生きていくのか…?



そう、聞きたかったが―――…




俺の胸で…震え泣く…博也には――――…



聞けなかった―――――…





白川ヒロへの…


欲望と愛情――――――…


今は…



何も聞けそうに――…ない








プルル―――…プルル―…




携帯が…ポケットで鳴り出す…




すでに…空は暗く――――…



長い時間…



俺は、博也を胸にしまい込んでいたみたいだ―――…



「……出ろよ…携帯…」




まだ…震える博也が…


スッっと…体を放した…








「―――…あ…ぁぁ…」






「…もしもし―――――…





石丸さん――――――…」




相手は…白川ヒロのマネージャー…石丸だった…





『…白川ヒロの―――…声が…出ました――…

お騒がせしました――…


ヤー君は――――――…?』





「いますよ―――…
俺が責任もって…送ります…」




『…すみません―――…』





「いえ…」









俺は…
携帯の通話を切る――…




「―――白川ヒロ…

声、戻ったみたい―――……」




博也は…自分の喉を押さえ―――…


暗い顔をした――――…





「そっ…だと思った―――…

違和感が無くなったから―――…





双子だからかな…?


嫌でも…解るんだ――――…



あっ…ミー助は、鈍感だから、解らなかったけどな――…


俺は…小さい時から…ミー助の内面が…なんとなくわかってたんだ―――――…」




博也は…俺に背を向けた――…




白川ヒロが…声を取り戻して――――…ホッとしながら…



その報告に…
顔を曇らせる―――…





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