星も、パンも
第19章 パンは、さ迷い立ち止まる…
「あっ―――…母さん?
俺、博也だけど。
今日、友達の家に泊まるから―――…あっ…大丈夫だって!
うん、解った…失礼ないようにするよ―――…はい、はい…ん、じゃぁ―――」
俺は、家に外泊の件を連絡した―――――――…
携帯の通話を切ると―――…
だらん…っと…力が抜けた…
はぁ……母さんにばれなかったかな――――…
声―――…震えてなかったかな…
明るい声…
出てたかな―――…
「博也――――…お前…
…さっきの演技なら――…
……怖ぇ〜な…―――…
上手すぎ――――――…」
松本は、俺の震える肩を…そっとなでてくれた―――…
演技―――――…してた…
母には…心配させたくない…