星も、パンも
第24章 パンは、踏み出―――…
「あら?…珍しい人がいる…
ヤヒロ君、お久しぶり……」
振り向くと……
松島ナナさんが立っていた…
「あ…松島さん――――…
ご無沙汰しています…。」
俺は、松島さんに深々と頭を下げた…
「ホントとに…ご無沙汰ね…
ヤヒロ君も、ミヒロ君も…大きくなって―――…
先生うれしい」
松島さんは、俺とミー助が一緒に出たドラマの主役を勤めた女優で…
その時松島さんは、…俺たちの先生役だった
「…懐かしいですね…」
俺は、松島さんの笑顔に……
ふと…
当時の事を思い出す―――…
「ヤヒロ君がここに要るのは…
トキネちゃんの……アレのせいね―――…」
松島さんは、自宅セットのソファに座った…
「…はい…
資料を…見ました―――…」
「そう…面白かったでしょ?
まだ…本決まりじゃないのに―――…皆の心が、新しいシナリオに向かってる…
ヤヒロ君も…その一人なのね…」
松島さんは…ニコニコし自分の事のように嬉しそうだった…