星も、パンも
第7章 パンは…苦しくて泣く…
「お前!ダテメガネだからって!気い抜きすぎだ!!!
週刊誌の記者とかいたらどーすんだよ!!」
泣いている俺をグイグイ引っ張り……
無理やり…道から隠すように、壁と自分の間に俺を入れる!
「……はぁ…?」
「お前…“白川 ヒロ”だろ?
今度…ドラマ一緒になるかもしれないからって……顔とか確認してたから!間違いね〜よ!!!!!」
あ…あ?ドラマ―――って…
“白川 ヒロ”と…間違ったのか…?
って事は…こいつは……?
俺を隠すそいつは…
深々とかぶっていた帽子をひょいっと上にあげ…顔を見せた―――――…
「………誰?」
「はぁ?!……誰って…
“松本”だ!」
俺は……まだ涙が溜まっている瞳で…
男を見上げる……
俺だって…背は低い方ではないが…
そいつの顔を見るには…
頭を上げなければならなかった…
「あ……テレビで…見た事…あるかも………
つーか…腕が痛い…
それに…俺は…“白川 ヒロ”じゃねーし……」
俺の目の前にいたのは…
アイドルグループの…セクシー担当?とか言われている…
“松本 剛”だった―――…