
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第1章 第1話 運命のカードに身を任せる
「じゃんじゃんは使いませんって。」
「まぁ、お前が自分の店を出した時にイの1番に私がお前の料理を食べるから、その前金って事でな。」
「はい!」
「じゃあ、私は失礼するぞ。ザンギエフ。」
「はい。」
そして裕香さんもザンギエフさんも俺の部屋を後にして扉を開けて2人が出ていくのを見送り取り敢えずやる事をやる。
まずはバイト先に退院をした事を電話する。携帯にバイト先に電話をして今まで心配を掛けた事。暫くはまだバイトを休む事を連絡する。
バイト先の人達は人柄も良く何1つとして文句を言わずに快く暫くの間も休む事を許してくれた。
更に俺の事情を知っているから休んだ間も半分だが給料を払ってくれるそうだ。バイト先の人達は温かい声で゙いつでも戻ってこい。待ってるから゙って言ってくれた事に涙を浮かべたのは内緒だ。
バイト先への連絡も済んだ事だし入院した分の部屋の掃除をしないとだな。なんか帰ってきた時には既に埃っぽかったし。
俺は部屋の窓を全部を開けて掃除機を部屋の隅まで掛ける。ダ●ソン吸引の劣らない、ただ1つの掃除機でな。
そして窓拭きやら布団干しに入院で使った着替えやらを洗濯して干してから一息。
洗濯物が乾くまでボォーっとする事にする。゙お前が自分の店を出した時にイの1番に私がお前の料理を食べる゙その裕香さんが言った言葉が素直に嬉しくて仕方がない。
これから、きっと大変な事や嫌な事が起きてくるけど諦めなきゃきっと努力は報われるし夢は叶う。
絶対に夢は逃げないから、逃げるのはいつも自分って言葉を誰かが言っていた様な気がする。
「はぁっ〜…なんだか眠くなってきちまったよ。」
俺は欠伸をしてから、そのまま本能の赴くままにゴロンと横になって意識の遠のくまま眠りに落ちて夢の世界に旅立つ。
それは…まるで…
これから起こる…
奇妙な旅の物語の序章の様に…
