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彼女

第4章 彼女の事

「来ないで!来たら、ここから飛び降りるんだから!!」
永瀬「やめろ!美波がいなくなったら、俺達どうしたら…」
「家政婦さんでも雇えばいいじゃない!」
永瀬「美波…」
「私、家政婦さんじゃない!」
吉沢「ごめん!!」
永瀬「ごめん!!」
佐藤「ごめん!!」
白石「ごめん!!」
彼女は崩れ落ちるように座り込み泣き出した。
彼女を立ち上がらせ部屋に入ると、俺達を振り払い自室に飛び込んで鍵をかけた。
吉沢「俺が悪い!会社の子の話を鵜呑みにしなければ、こんな事には…ましてや守るって約束したのに…。」
俺の部屋に集まり話をする事にした。
いろいろ話をしても、どうしようもなくなった時、彼女が鍵を開ける音が聞こえた。俺は真っ先に部屋を出て
吉沢「美波ごめん!」
「私さっき取り乱しちゃってごめんなさい。もう大丈夫だから!」
吉沢「えっ?」
「私、物心ついた頃から、いっつも一人だったのに吉沢くん、永瀬くん、佐藤くん、白石くんと生活して初めて頼ったり甘えたりする事とかいろいろ教えてもらった。ありがとう!だから、これからも、無視されても平気!もし今すぐ出て行けって言うんなら、それはちょっと待ってて…すぐ家を探すから(笑)」
吉沢「……………」
「吉沢くん?」
永瀬「美波そんな泣きそうな顔で笑うなよ!俺達は…」
「私みんなに甘えてた…違うかな!?調子に乗ってたのかも!だから、私は…えっ、吉沢くん!?」
無言で俺は彼女を抱きしめた。
「どうしたの?」
吉沢「………出て行かなくていいから俺達の傍にいてくれ!」
「でも…私」
吉沢「いてくれたらいいんだ!!」
「うん(泣)」
吉沢「泣くなよ。泣いたら我慢出来なくなるだろう!」
佐藤&永瀬「離れろ~吉沢ぁ!!」
「我慢って…なに?」
白石「美波、吉沢に襲われるぞぉ(笑)」
「えっ?」
吉沢「襲わない…たぶん…あっ逃げるな美波!」
強く抱きしめると
佐藤&永瀬「吉沢いい加減離れろよぉ!」
白石「美波の顔真っ赤(笑)」
彼女の気持ちが、手に取るように温もりの中で伝わってきた気がした。

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