君の隣の相棒さん、
第28章 眠れる王子様(伊)
『よほど眠かったんですね‥』
そっと頭に触れる彼奴のか細い手。
俺はその手に起きたフリをして、不意にいう。
「おい‥」
『ぁ、すいません。起こしちゃいましたか‥?』
「ん‥‥膝、貸せ」
『えっ…膝?』
手探りに二人分の背もたれを倒すと彼奴の膝に頭を乗せる。
当然、彼奴は戸惑っていた。
見上げると、暗がりにほんのりと頬を桜色に染めた彼奴の顔が見えた。
「背もたれが硬くて寝にくくてな。あとは‥人肌感じてる方が良く眠れるんだ」
『そう‥‥ですか』
戸惑いから一転、微笑みを見せた彼奴。
俺の髪を撫でて、それが眠りへと誘いだす。
ふと、暫く離れていた視線がまた俺に向けられると、片手を背もたれについて何の警戒心もない彼奴の唇に唇を重ねてみる。
『んっ‥‥』
不意打ちに驚いた彼奴の表情は可愛くて、正直もっと苛めたくなった。
また膝に頭を落とせば見上げてニヤリと笑って見て、彼奴の反応を楽しんだ。
「寝るからな」
『‥はい』
そっと目を閉じるとまた感じる彼奴の温かい手の感触に心地好くなった俺はようやく眠りについた。
(眠れる王子様)
(お前を感じながら、熟睡)
END
そっと頭に触れる彼奴のか細い手。
俺はその手に起きたフリをして、不意にいう。
「おい‥」
『ぁ、すいません。起こしちゃいましたか‥?』
「ん‥‥膝、貸せ」
『えっ…膝?』
手探りに二人分の背もたれを倒すと彼奴の膝に頭を乗せる。
当然、彼奴は戸惑っていた。
見上げると、暗がりにほんのりと頬を桜色に染めた彼奴の顔が見えた。
「背もたれが硬くて寝にくくてな。あとは‥人肌感じてる方が良く眠れるんだ」
『そう‥‥ですか』
戸惑いから一転、微笑みを見せた彼奴。
俺の髪を撫でて、それが眠りへと誘いだす。
ふと、暫く離れていた視線がまた俺に向けられると、片手を背もたれについて何の警戒心もない彼奴の唇に唇を重ねてみる。
『んっ‥‥』
不意打ちに驚いた彼奴の表情は可愛くて、正直もっと苛めたくなった。
また膝に頭を落とせば見上げてニヤリと笑って見て、彼奴の反応を楽しんだ。
「寝るからな」
『‥はい』
そっと目を閉じるとまた感じる彼奴の温かい手の感触に心地好くなった俺はようやく眠りについた。
(眠れる王子様)
(お前を感じながら、熟睡)
END