君の隣の相棒さん、
第33章 君に誓う(芹)
「こりゃひでーな…」
先輩が呟く。珍しく三浦さんまでも渋った様な顔をしている。
今、目の前には思わず目を背けてしまいたくなるような光景。
────それはまさに、血の惨事だった。
そんな光景をただ真っ直ぐと見ている女性刑事が一人。
その瞳は、ユラユラとその光景を写し出している。
「はい、そこまで。外出よっか」
彼女の両目を塞いで現場から連れ出す。
俺は苦しそうに胸を抑えて呼吸を乱している彼女の背中を撫でてやる。
「大丈夫。大丈夫だから」
────彼女は以前、恋人を彼女のことが好きだった友人に殺され、亡くしていた。
しかも残虐な方法で。
簡単にいうと、血塗れ。
全てが血に染まった恋人を目にしていた彼女は、刑事になって以来、血の気の多い現場は俺たちが率先して避けるようにしていた。
血や赤いものは彼女の深い傷を呼び覚まさせる。
今回もその初期症状が現れ始めていた…。
先輩が呟く。珍しく三浦さんまでも渋った様な顔をしている。
今、目の前には思わず目を背けてしまいたくなるような光景。
────それはまさに、血の惨事だった。
そんな光景をただ真っ直ぐと見ている女性刑事が一人。
その瞳は、ユラユラとその光景を写し出している。
「はい、そこまで。外出よっか」
彼女の両目を塞いで現場から連れ出す。
俺は苦しそうに胸を抑えて呼吸を乱している彼女の背中を撫でてやる。
「大丈夫。大丈夫だから」
────彼女は以前、恋人を彼女のことが好きだった友人に殺され、亡くしていた。
しかも残虐な方法で。
簡単にいうと、血塗れ。
全てが血に染まった恋人を目にしていた彼女は、刑事になって以来、血の気の多い現場は俺たちが率先して避けるようにしていた。
血や赤いものは彼女の深い傷を呼び覚まさせる。
今回もその初期症状が現れ始めていた…。