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君の隣の相棒さん、

第34章 誘惑には勝てない(神)

私は彼が嫌いだ。
近くにいるだけで拒否反応を起こしてしまう…。
何度追い払ってもついて本当に迷惑だ‥‥‥そう思っていたはずなのに。


────いつからか彼を目で追い始めた自分に疑問を抱く。



「ねぇ」



また私を呼ぶ彼の声がする。



「ねぇ」



まだ呼んでる。
何回かはいつも無視しているのが私の策略。



「ねぇって」



振り向いてみると彼の顔が目の前に。
嬉しそうに私を見詰めているその瞳は、いつもキラキラしていた。



「キス、していい?」


『嫌』



否定してみる。すると決まっていつも私を抱き締めて耳元で囁くの。



「じゃあ、二人きりならいい‥?」



二人きりという言葉に、背筋がゾクリとさせられる。
同時に笑みが零れて、かと思えば私の手を引いて誰もいない場所へと誘い出すの。

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