君の隣の相棒さん、
第35章 それでいい(伊)
これ以上は流石にマズイ。
あの人はあの人の上司の監察官と噂がある。
あわよくばソンの方ともなきにしもあらず‥‥いくら同期と言えども仲が良すぎるのは何処か関係を匂わせる…。
そんなあの人を俺は勢いとはいえ抱こうとしたのだから酒の力は本当に怖いものだと実感していた。
そんな考えを巡らせているとき、不意にあの人が呟く。
『た‥ける‥‥』
ソンの名前を呼んだあの人に思わず肩を跳ねさせた。
顔を覗き込めばあの人は俺に抱き着いたまま眠っているのが見て取れた。
「あっぶね‥‥(もう少しで手を出してるところだった…」
そっとベッドに運べば隣に寝そべってみる。
寝ている姿も、また素敵だった。
「許して下さいね。これが最後ですから」
眠っているあの人にそう言うと俺はこれが最後だと唇を重ねた。
そっと離れた俺に微笑むようにしているあの人の寝顔を見ながら、俺も眠りについた。
────これが、俺のあの人との刺激的なとある一日‥‥‥‥。
(それでいい)
(貴女を解放出来るなら)
(美しい華は、そのままに)
END
あの人はあの人の上司の監察官と噂がある。
あわよくばソンの方ともなきにしもあらず‥‥いくら同期と言えども仲が良すぎるのは何処か関係を匂わせる…。
そんなあの人を俺は勢いとはいえ抱こうとしたのだから酒の力は本当に怖いものだと実感していた。
そんな考えを巡らせているとき、不意にあの人が呟く。
『た‥ける‥‥』
ソンの名前を呼んだあの人に思わず肩を跳ねさせた。
顔を覗き込めばあの人は俺に抱き着いたまま眠っているのが見て取れた。
「あっぶね‥‥(もう少しで手を出してるところだった…」
そっとベッドに運べば隣に寝そべってみる。
寝ている姿も、また素敵だった。
「許して下さいね。これが最後ですから」
眠っているあの人にそう言うと俺はこれが最後だと唇を重ねた。
そっと離れた俺に微笑むようにしているあの人の寝顔を見ながら、俺も眠りについた。
────これが、俺のあの人との刺激的なとある一日‥‥‥‥。
(それでいい)
(貴女を解放出来るなら)
(美しい華は、そのままに)
END