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君の隣の相棒さん、

第5章 エリートな彼、(神)

『悪趣味は顔だけにしてくれません‥?』


「ははっ、相変わらず厳しいな‥」


『本当に怒りますよ、』


「じゃあ怒らせようか?怒った君も嫌いじゃないからさ」


『神戸尊』


彼女が怒ったとき、必ず人をフルネームで呼ぶ。


信号待ちで止めた車の衝撃で僕の方に倒れ込んで上を向いた彼女と目が合うと、一瞬だけ唇が触れた。


「俺にもくれない?ブドウ糖、」


『お断り』


「じゃあ‥此方でいいや」


は?と首を傾げた彼女の後頭部に軽く手を添えるとそのまま口づける。


嫌という言葉とともに俺を押し退けようとする彼女を逆手に取り舌を侵入させると、彼女は嫌がりながらも俺のワイシャツを掴んで辞めさせようとはしない。


それもそのはず。
彼女は俺が好きなんだ、だから拒む理由がなかった。

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