
君の隣の相棒さん、
第38章 冷たい瞳(伊※)
不意に彼奴の瞳から流れる涙は、彼奴の肩に触れようとした俺の手にも落ちて、不思議と冷たかった。
「…取り敢えず風呂入って来いよ」
寝間着にタオルなどを手渡すと小さく頷いて風呂場へと姿を消した彼奴。
静かな部屋を微かに彼奴の泣き声が響いていた。
暫くして戻って来た彼奴の頬は少しばかり赤く、ソファーに腰かけると小さな溜め息をつく。
その様子に取り敢えず安心した俺もその後風呂に入り、また暫くしてリビングを覗くとソファーで寝ている彼奴を目にした。
「こんなところで寝てると風邪引くぞ」
声をかけるが反応はない。
そっと近付いて顔を覗き込むと真っ白な頬を桃色に染めた彼奴の顔が見える。
その表情はなんとも無防備で、だけど何処か安心しているように感じられた。
「寝てると素直なのにな‥」
スッと頬に触れてみると少し熱帯びて、そのまま頭に持っていった手で髪を撫でつけると甘い香りがふわりと鼻についた。
「…取り敢えず風呂入って来いよ」
寝間着にタオルなどを手渡すと小さく頷いて風呂場へと姿を消した彼奴。
静かな部屋を微かに彼奴の泣き声が響いていた。
暫くして戻って来た彼奴の頬は少しばかり赤く、ソファーに腰かけると小さな溜め息をつく。
その様子に取り敢えず安心した俺もその後風呂に入り、また暫くしてリビングを覗くとソファーで寝ている彼奴を目にした。
「こんなところで寝てると風邪引くぞ」
声をかけるが反応はない。
そっと近付いて顔を覗き込むと真っ白な頬を桃色に染めた彼奴の顔が見える。
その表情はなんとも無防備で、だけど何処か安心しているように感じられた。
「寝てると素直なのにな‥」
スッと頬に触れてみると少し熱帯びて、そのまま頭に持っていった手で髪を撫でつけると甘い香りがふわりと鼻についた。
