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君の隣の相棒さん、

第43章 変わらない38.1℃(伊)







─────ピピッ















38.1℃…


しくった…完璧に風邪だ。
酷い頭痛。身体は鉛を背負ったかのように重くだるい。

昨日の取り調べの容疑者、確か酷いくしゃみしてたっけか‥‥



「げほっげほっ‥ぁー、くそッ」



取り敢えず芹沢に連絡。多分、この調子では誰かに風邪を写しかねないと有給をかじることに。

芹沢に連絡を入れてからすぐ、常備していた風邪薬を飲んでベッドに身体を預けると気付いたらまた眠っていた。



「ん‥‥あ?…んだこれ」



目が覚めたら昼過ぎ。重い身体を起こすと額に乗せられた冷たいタオルが目の前に落ちる。

タオルなんか乗せてたか…?

曖昧な記憶を探っているとふと、キッチンの方向に人影を見る。
俺と限りなく近い身長の長身の女性。腕捲りをしたワイシャツ、ズボンの上からのエプロン姿。
くるりと振り返った女性は心配そうに起き上がった俺に駆け寄った。

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