
君の隣の相棒さん、
第43章 変わらない38.1℃(伊)
こういう時、何故彼女はいつもそういう表情をするのかと俺は答えを探るようにまた彼女を強く抱き寄せて、それが分かってか否か彼女は俺の首にしがみついて離れない。
伝わる心臓の音が不思議と心地いい‥‥彼女も緊張しているのだろうか。
翌朝。気付いたら眠っていた俺の横では彼女が手を繋いだまま眠っている。
何故だ…“幸せ”だなんて思っている自分がいた。
普段は連絡を連絡を取り合って互いに空いた時間で少し会うだけということの繰り返し。
警視庁で彼女は俺より上の人間・監察官で、俺は捜査一課。
当然のようにすれ違いの激しいからこそ、こういう時がやけに嬉しかったり、幸せと感じたりするものなのか‥‥
そう思うと、彼女がどう感じているのかが気になった。
「同じ気持ちだったら、どんなにいいんだろうな」
スーっと近付いた距離が縮まって不意に触れた唇。
勢い‥にしてはやり過ぎたかと思っていると彼女が静かに瞼を開いた。
1、2秒至近距離で目が合った後、慌てて離れた俺に彼女が手を伸ばした。
『熱、上がっちゃいましたか…?』
─────ああ、そうだ。
俺はいつだって、彼女に熱くさせられている。
今だって‥‥
(変わらない38.1℃)
(貴女への熱はいつだって‥)
(少し、上がって来たみたいです)
(‥‥‥やっぱり)
END
伝わる心臓の音が不思議と心地いい‥‥彼女も緊張しているのだろうか。
翌朝。気付いたら眠っていた俺の横では彼女が手を繋いだまま眠っている。
何故だ…“幸せ”だなんて思っている自分がいた。
普段は連絡を連絡を取り合って互いに空いた時間で少し会うだけということの繰り返し。
警視庁で彼女は俺より上の人間・監察官で、俺は捜査一課。
当然のようにすれ違いの激しいからこそ、こういう時がやけに嬉しかったり、幸せと感じたりするものなのか‥‥
そう思うと、彼女がどう感じているのかが気になった。
「同じ気持ちだったら、どんなにいいんだろうな」
スーっと近付いた距離が縮まって不意に触れた唇。
勢い‥にしてはやり過ぎたかと思っていると彼女が静かに瞼を開いた。
1、2秒至近距離で目が合った後、慌てて離れた俺に彼女が手を伸ばした。
『熱、上がっちゃいましたか…?』
─────ああ、そうだ。
俺はいつだって、彼女に熱くさせられている。
今だって‥‥
(変わらない38.1℃)
(貴女への熱はいつだって‥)
(少し、上がって来たみたいです)
(‥‥‥やっぱり)
END
