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君の隣の相棒さん、

第7章 どんなサイレンよりも、(神)

その後手術は無事終わり、病室で眠る彼女。


お団子の髪はほどかれ、ストレートに腰まで伸びている。


頬には通り魔と揉み合った際に出来た擦り傷があった。


───夜中の一時を回る頃、彼女が目を覚ました。


『神戸さん…』


「あ、起きた‥?」


彼女の手を握っていた手を離すと、彼女はその手をもう片方の手を添えるようにしていた。


「‥‥ごめん。俺が居たらこんなことにはならなかったよね」


『‥‥意地を張っていた私も私ですから、』


「でもさ‥」


『お互い様です』


「‥‥うん」


小さく溜め息をつく俺に、彼女はそっと起き上がった。


優しく背中に手を添えると、彼女にずっと聞きたかったことを聞いてみた。

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