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君の隣の相棒さん、

第7章 どんなサイレンよりも、(神)

「ねえ‥警察や救急車より先に俺に連絡した?」


『…杉下さんの仕業ね』


「ああ。警察は杉下さんが、救急車は周りにいた人たちが呼んでくれたから良かったけどさ‥‥」


『ああでもならないと、貴方来てくれなかったでしょ?‥‥私の性格知ってるなら分かるはずよ』


「ああ知ってるよ!でも順番ってものがあるだろう…!」


思わず怒鳴った俺に、彼女が僕の手を掴んで呟くように言った。


『尊が、何よりも早く駆けつけてくれると思ったから‥』


「‥‥もっと早くそう言ってほしかったな」


優しく抱き締めると、彼女の腕が俺の背中に回って俺を引き寄せる。


髪を撫でれば、彼女は抱き締める腕に力を込めた。

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