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君の隣の相棒さん、

第8章 雨、のちお前、(伊)

もしも雨を降らせる神様ってやつが本当にいるなら、俺はそいつに感謝したい…。


「げっ、マジかよ…」


資料整理の残業中に突然降り出した雨。
微妙な天気で、真っ暗な空とは言い切れない色をしている。


ふと、何の気なしに隣のディスクを見ると彼奴のシルバーのスマホが。


(彼奴携帯忘れてやがる‥この雨で戻ってくるか…?)


そんなことを考えていると、ディスクの明かりだけの一課に突然扉が開く音が響いた。


それは紛れもなく、紫色の傘を手に持って立っている彼奴がそこにはいた。


『あれ‥‥先輩…?』


「よっ、」


彼奴の目当ては勿論スマホ。


俺が片手でチラつかせると、彼奴は案の定反応して寄ってきた。

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