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君の隣の相棒さん、

第10章 彼は求める、(神※)

「ねぇ、」


呼びかけても振り向かない彼女。


「ねぇ、」


肩に触れれば俺の手を自分の手で払って釣れない様子の彼女。


「ねぇ、」


誰もいない場所へ連れ込めば嫌な顔をした後で俺を睨み付ける彼女。


「ねぇって、」


腕を掴んで顔を近付ければ少し顔を紅くする彼女。


ようやく振り向いてくれた彼女に微笑むて、俺が呼ぶ度に変わってゆく彼女の表情に、もっと他の表情も見たいと思う。


「ちゃんと俺を見てよ‥‥ね?」


熱い視線を送ればその視線に酔いしれて見入っている彼女。


俺はそんな姿が愛しく感じて、彼女の髪を優しく撫でつけた。

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