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君の隣の相棒さん、

第14章 真実を知る者(L※)

「伊丹先輩…?」


「悪い‥」


「…いいですよ」


僕は僕の背中で泣いている伊丹先輩を許したんだ。
その理由は───何だか、男として育てられそれに抵抗していた頃の昔の僕に似ている気がして…。


「こんなことするつもりじゃなかったんだ…っ」


「分かってます」


僕を強く抱き締める伊丹先輩に、僕はそっと背中を撫でた。


その背中からはいつも感じる伊丹先輩が失せて、何処か何かに頼らないと今にも崩れてしまいそうなものを感じた。


───落ち着きを取り戻した伊丹先輩が僕の服を整えると言った。


「お前、大変だったんだな‥」


「もう慣れました。父には何を言っても無駄ですし…」


そうか、と呟くように言った伊丹先輩が僕の頭を撫でてくれた。


僕は何故だかその手に、芹沢先輩とは違う何かを感じた。
何かは、分からないけど…。

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