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君の隣の相棒さん、

第17章 気付かれないように、(甲)

「動揺しすぎっ」


『あまりそう言ったことを言われたことがないので、反応の仕方が分からなくて‥』


「え、マジ?」


頷いている彼女に俺は目を丸くする。
自分の魅力を分かっていない彼女は、俺からしたら罪深いように思えた。


ふいにほころぶ俺の表情に、彼女は首を傾げた。


「いやぁー、参ったな‥」


『何が参ったんです?』


「ん?いや、独り言だよ」


そう言って彼女の髪をくしゃくしゃっと撫でると彼女は驚いて身体を小さくしていた。


『あの…』


「何?」


『仕事‥』


「あー、大丈夫。ほら、俺たち特命だろ?」


ああ、と思い出したような口振りでそういうと小さく笑う彼女。


そんな彼女に、俺の胸は密かに高鳴っていた。



(気付かれないように、)
(この気持ちだけは秘密のままで‥)


(カイトさん)
(ん?)
(手当て、ありがとう御座いました)
(‥おうっ)



END

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