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恋してキスして抱きしめて

第11章 だって、もう止まらないの

「ちーちゃん」



ふいに、頭の上からあたしを呼ぶ声。

バッと顔を上げると……



「………!!///」

「ごめん、待ったよね。
時間通り会社出たんだけど、途中帰宅ラッシュで……」

「…………」

「……ちーちゃん?」



テーブルの前に立ったユーリさん。

セットされた短い髪、整った顔は変わらない。

だけど……



「ス、スーツ……!///」

「え?」

「スーツ、すごくかっこいいです……」



彼の後ろを、帰宅途中のサラリーマンがいっぱい通り過ぎているけど


グレーのカラーシャツと、黒ストライプのスーツを着たユーリさんが1番キラキラしてる。


素敵すぎて放心していると、ユーリさんは急に吹き出した。



「ちーちゃん。
俺この前、朝倉家に行った時もスーツだったよ~~?」

「えっ!?」

「俺のシャツをぎゅっと掴んで、離さなかったくせに♡」

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