恋してキスして抱きしめて
第25章 バカップルで、いいんです
「心の声、全部出てたぜ?」
苦笑いしながら、ローテーブルの上に置いてあったお水を飲むユーリさん。
下だけ短パンを履いて、上半身は裸。
お風呂上がりのいつもの格好で、引き締まった体に毎回ドキドキするんだけど
………もう日付が変わった深夜でも、あたしの怒りは収まらない。
「野たれ死ぬって、そんなこと言っちゃダメでしょ~。
黒ちーちゃんが出ちゃってるよ♪」
「だ、だって……!」
………首元に付けられた、無数の印。
その赤い痕を見るだけで、お兄ちゃんの勝ち誇った顔が浮かんでくる。
「キ、キスマークがいっぱい……っ」
「…………」
「それに腕に歯型が……」
「ちーちゃんお願い、それ以上言わないで。
思い出しちゃうから」
ペットボトルの蓋を閉めて、ユーリさんはあたしの隣りに腰を下ろすと
ローテーブルの上に、おでこを付けて突っ伏した。