仮彼氏。
第7章 千晴。
―翌日―
『千晴に合わせる顔がない』
…と、思ってたけど
「えー、神谷は熱で休みだ」
朝のHRで告げられた澤村の言葉に、俺は安心と心配がどっと溢れ出した
「あんた昨日千晴の家行ったんでしょ?
千晴、どんな感じだった?」
黒田に話しかけられて、少し動揺する
「いや、元気そうだったけど…」
…襲ったなんて言ったら殴られるだろうな
いや、むしろ殴られるべきか…
「…黒田、ちょっと来い」
「は!?ちょ…」
戸惑う黒田の手を引き、早足で歩き出す
「あ、向島も!!」
「うわっ!?」
席で眼鏡を拭いていた向島の腕も掴んで、無理矢理連れ出した