仮彼氏。
第9章 ピンチ。
手早くゴムをつけ、黒田の入り口に自分のをピタリと当てる
「挿れるぞ…?」
「ん…」
黒田が頷くのを確認して、ゆっくり腰を動かした
「ふぁっ…!」
「っ…」
…思ってた以上にキツいんすけど!
「おま、力抜けって…!」
「むりっ…」
目をギュッと瞑る黒田
長い睫毛は、涙で濡れていた
さっき言ってた先輩の事でも思い出してんのか…?
だったら……!!
「目開けろ!
今お前のこと抱いてんのは、愛してんのは誰だよ!?
…俺だろ!黒田の大切な初めて奪いやがったシスコン野郎じゃねーんだよ!!」
「っ…!」
俺の言葉に、黒田が目を見開いた
「大丈夫だから…
お前が泣いたら“梨佳"って呼びながら抱き締めるから…!」