テキストサイズ

仮彼氏。

第12章 センセイ。



―数週間後―



あれから結構な時間が過ぎたけど、未だに進展はない

二人で決めた、『婚約者問題が解決するまでキスもセックスもしない』という約束が、若干俺を焦らせていた




「…なぁ、千晴ってなんで一人暮らししてんの?」

前から何となく気になっていたこと

高校生が都内のマンションで一人暮らしって結構珍しいというか、凄いというか…


「…早く家を出たかったからかな」

「なんで?」

「何となく」

素っ気ない言い方にあまり突っ込まれたくない話なのかと思ったけど、千晴は笑顔だった


「…うちの両親仲良いっていうかラブラブ?でね、私がいると邪魔っぽかったし」

「そっか…」

そんな感じで一人暮らしって出来るものなのか……?



「…千晴の親御さんってなんの仕事してんの?」

「えっとね、不動産屋さんしてる!」

不動産経営か、なるほど…


ストーリーメニュー

TOPTOPへ