仮彼氏。
第13章 永遠に。
───…………───
「では、誓いのキスを」
待ち望んでいたこの瞬間
はやる気持ちを抑えながら、ゆっくりと千晴の顔にかかるベールを捲った
「っ…!」
うわ、やば……
うるうるした瞳で俺を見つめる千晴
今すぐ押し倒したいけど、我慢我慢…
「ん…」
緊張で震える唇を千晴のそれに重ねる
そっと唇を離すと、千晴が俺の耳に口を近づけた
『永遠に私だけのものでいてね』
「…!」
悪戯っ子のように笑う千晴
…あー、もう限界。
「んんっ…!!」
ざわつく会場を無視して、強引に舌を突っ込む
千晴の甘い声を聞きながら、さっきの言葉を思い出していた
“永遠に私だけのものでいてね"
「…千晴も、な?」
「へっ…?」
♥END♥