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手探りな絶望

第8章 懇願

冬実の肌は
滑らかで

頬ずりすると
眠くなりそうなほど
あまりにも気持がいい


俺は
冬実の肌に触れれば触れるほど

明るい部屋で
冬実の全てを見てみたい
という欲望にかられた



セックスは
久しぶりなのか

胸への愛撫にも
冬実は硬く目を閉じたまま
遠慮がちに
熱い息で俺に応えていた


全てが
愛おしく

全てに
興奮した



「好きだよ…冬実」



布団が邪魔になって
俺が
ベッドの隅に布団を押しやると

冬実は慌てて
手でカラダを隠そうとした


「綺麗だから隠すなよ」


そう言って
片方の膝を曲げさせ

その内腿に
舌を這わせると

冬実は
両手で顔を隠したまま


「ん……ん…」



と、声を漏らした


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