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手探りな絶望

第10章 絶望


それから俺は
一度携帯をチェックした


もちろん
冬実から連絡はなく

柴田さんからの連絡もない




冬実からの連絡は
まぁ、そんなもんかと思ったけど

今朝、あんな帰り方をしたのに
柴田さんから何も連絡がないのは
やっぱり不自然だった



「なぁ、寺田

あのコンビニで
変な女に会ったって話
覚えてるか?」




「あぁ、覚えてるさ

お前が金渡した女だろ?」




「そう…。

あの女さ…」




「あぁ」





「佐々木冬実なんだよ」




「…マジか……」

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