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手探りな絶望

第2章 派遣


しばらくして
2人は手を振り合い
佐々木は
車に乗りこんだ


俺は急いで
エンジンをかけ
シートベルトを締め
佐々木に目をやる




佐々木は
誰かと電話をはじめた



なんだよ
今度は電話か?


ちょっとイラついたが
我慢するほかない


明日と明後日
仕事は休み
こんなモヤモヤしたまま
休みを過ごすのは
ごめんだ



佐々木は
誰かと電話で繋がっている
らしいが

ほとんど
聞き役のようで
うなづくばかり



本当に


おとなしそうな女だ




おとなしい女は…





少し苦手だ

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