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手探りな絶望

第2章 派遣

何を話しているのか
全く分からないが

おとなしそうな佐々木は
少し笑いながら
髪の長い女と
話しをしている



あの夜は
とにかく暗くて
女の顔は
正直あまり見ていない

しかもケガをしていたし
化粧も厚かった



佐々木を見れば見るほど
全く別人のような雰囲気だ




駐車場まで辿り着くと
まだ話しを続けている2人を横目に
俺は静かに自分の車へ乗り込んだ



駐車場に来たということは
佐々木は車通勤



佐々木が
車を走らせたら
俺は
その後を追うつもりだった

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