手探りな絶望
第17章 抱擁
「そう・・・。
いじめていた子のことさえ
守ったまま
逝ってしまったの
千夏は・・
優しい子だから」
それから
俺は
千夏のお母さんから
「手紙」の存在を知らされた
「あれから3年ぐらいたってね
引っ越しをすることになったの
その時・・
見つかったのよ
千夏のベットの裏に
貼り付けてあった手紙が」
「・・手紙・・」
「今日
あなたと話をして
よく分かったわ
千夏は
藤沢くんがいたから
耐えていられたのね・・
きっと
藤沢くんとの手紙のやりとりは
千夏にとって
最後の楽しい思い出
だったと思うわ
ありがとうね
藤沢くん」
「いや、俺はなにも・・
あ、あの
手紙にはなんて・・」
「ん?・・
うん・・
手紙にはね
こう書いてあったのよ
『ありがとう
織田周平くん』
って。
だからね
藤沢くんが苦しむ理由なんて
ひとつもないのよ
やりとりしていた
手紙を全て処分していたのに
その手紙だけは
残していたんだもの
千夏は
藤沢くんに
伝えたかったのよ
ありがとうって」
「・・・っう・・っ・・」
いじめていた子のことさえ
守ったまま
逝ってしまったの
千夏は・・
優しい子だから」
それから
俺は
千夏のお母さんから
「手紙」の存在を知らされた
「あれから3年ぐらいたってね
引っ越しをすることになったの
その時・・
見つかったのよ
千夏のベットの裏に
貼り付けてあった手紙が」
「・・手紙・・」
「今日
あなたと話をして
よく分かったわ
千夏は
藤沢くんがいたから
耐えていられたのね・・
きっと
藤沢くんとの手紙のやりとりは
千夏にとって
最後の楽しい思い出
だったと思うわ
ありがとうね
藤沢くん」
「いや、俺はなにも・・
あ、あの
手紙にはなんて・・」
「ん?・・
うん・・
手紙にはね
こう書いてあったのよ
『ありがとう
織田周平くん』
って。
だからね
藤沢くんが苦しむ理由なんて
ひとつもないのよ
やりとりしていた
手紙を全て処分していたのに
その手紙だけは
残していたんだもの
千夏は
藤沢くんに
伝えたかったのよ
ありがとうって」
「・・・っう・・っ・・」