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高校変革期

第1章 スマホの電池

「ホントにありがとう。
助かった」

「いえ、それじゃお大事に」

達成感とか充足感とか
そういうものは一切ない

だるい。

置いたリュックを担いで
扉へ向かいながらスマホの画面を見る

電池の残量は
残り7%となっていた

表示されている『充電してください』
の文字に苛立ちを覚えた

最悪。


ガタンッ

!?

静かな校舎に大きな音が響いた

驚いてスマホの画面から顔をあげる

音のした方を見ると
男子生徒が靴箱と床に手をつき
肩で息をしていた

……

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