高校変革期
第2章 カーテンの隙間
「あー、うん、いいよ
別に何もしてないし」
思わず目をそらしてしまった
……なんでこんな寂しそうな顔するんだろ
「いいや、あのとき君が助けてくれなかったら
俺は多分家に帰れなかったと思う」
そこまで言って佐々木海人は
再びベッドに倒れ込んでしまった
「だ、大丈夫?」
この前よりも青白い顔をしてる
「ごめんね、貧血で……」
見るからに苦しそうだ
貧血で倒れたりなんてしたことないから
よくわかんないけどつらそう
「いいよ。ゆっくり休んで」
そう言って私は静かにカーテンを閉めた