
蛹
第5章 5
…ピンポーン
「はい」
扉が開く
「拓哉…どした?入って…あきらとなんかあった?」
「孝之……あきらと寝たって、ほんと?」
拓哉わ、かまをかけてみた
「え!? 寝たりしてないよ!!誰がそんなこと言ったの?」
「ほんと?何もしてないの?」
「してないよ。あきらわ大切な友達だから。」
「ぢゃ…もしも、あきらが孝之に好きだって言ってきても、断ってね!!」
「あきらが俺に?そんなこと言うはずないよ。」
「約束だよ!!」
「わかった。」
拓哉わ、安心したのかソファーに座り込んだ
「なんか飲むか?」
「うん…」
オレンジジュースを出すと一気に飲み干した
「ごめんね、朝早くに来てこんなこと。」
「大丈夫だよ!!あきらにわ黙ってるし!」
「孝之、ありがとう」
「うん」
拓哉が帰り、孝之わひじりに会いたくて仕方なかった。
足が勝手にひじりのマンションに向かっていた
マンション前でいつものように何時間も待った
「…まだ仕事か…」
薄暗くなって来た頃タクシーが止まった
ひじりの顔が見えた
「おやすみなさい」
ひじりが中にいる相手に声をかけた
タクシーの中から女が出てきた…
「ひじりさん!今日わご馳走さま。とても楽しかったわ!!」
ひじりに抱きつくと自分からキスをしたのだ
ひじりもまんざらでもなさそうで、それにこたえていた…かに見えたのだ
ショックで持っていた荷物をつい落としてしまった
「孝之!!?」
ひじりに気付かれてしまった
思わず走り出していた
「ひじりさん!!」
女を残しひじりが追いかけてくる
「孝之!!待てよ!!」
すぐに追いつかれてしまう
腕を掴まれた
「孝之!!」
「離せ!!」
「なんでお前がいるんだよ!!俺に、もう用わないはずだろ!!」
「通りかかっただけだよ。」
「にしてわ、かなり冷えてるな体冷たいぞ!!」
「冷え性なんだよ!!」
「なんか飲むか。」
近くのファミレスに入った
