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叶わぬ恋でも君のために。

第9章 止められない想い

ベッドに入り、スマホをチェックすると拓実君から“楽しかった?”とメールが来ていた。


“楽しかった。”


それだけ打って送信すると
すぐに着信音が鳴り出した。


ん?電話?



「もしもし?拓実君?」

「おっす、眞子ちゃん。」


「どうしたの?電話なんかくれて…。」

「いや、今どんなテンションかな、と思って…。」


「は?…それって重要なことなの?」

「ねぇ、眞子ちゃんってさ…興味の無い人に対しては冷たいよね…。」


「…。」



「兄貴の前での態度と違わない?」


「…。」



「ねぇ、…本当に楽しかったの?」


「…。」



「なぜ黙る?」


「…はぁ---…。」



「溜め息をつくな、溜め息を…。」




秀ちゃんのぬくもりを思い出しながら静かに眠りにつきたいのに…。

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