無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「ねぇ、眞子ちゃん…知ってる？」


「…？」



「俺、時々会社に行ってたの…。」

「え…、知らない…。」


「親父に呼ばれて社長室にしか顔出すことなかったけど、

眞子ちゃんのことは時々見掛けてたから
知ってたんだ…。」


「本当に？」



「眞子ちゃん美人だし、かなり目立ってるし…。」


「う、嘘だよ…そんなの…。」




「本当だって。だから俺もすぐに名前を覚えたし親父からも、話は聞いてた…。

真面目で一生懸命で…期待してる女性なんだ、って。」



「社長がそんなことを？」

「俺が見てても、そう感じてたよ。」



「…。」


「俺に指導する人が眞子ちゃんだって聞かされていなかったから、最初、顔見た時かなり驚いたよ…。」


私は…あまりにも綺麗な秀ちゃんの顔に驚いたけどね…。


「本当は…適当にあしらう気でいたんだ…。」


「…？」



「来るのが眞子ちゃんじゃ無かったら、

もっと上手く出来の悪い生徒を演じて
きっとその人を、会社の元の部署に戻してた。」



「…。」



「眞子ちゃんの仕事を応援したいって思ったから…


眞子ちゃんのためにも期間中は頑張ってる振りを続けようかと思ってたけど…





もう…演技は出来そうもない。」