無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「秀ちゃん…。」


私はいつからこんなに泣き虫になったのだろう…。


自分がこれから口にしようとしていることを思うだけで震えてしまう。




「今でも…


彩さんのことが…好き？」





君は伏せていた瞳を私に向けて
泣きそうな顔で笑ったんだ。





「眞子ちゃんが…好き…。」





その言葉を素直に受け入れることができなくて
涙がポロポロこぼれてしまう。



「眞子ちゃん…、泣かないで？」



君は私の涙を手で優しく拭ってくれるけど




「秀ちゃん…。


まだ、彩さんのことが好きなら…
素直に言ってくれていいんだよ…？」



大好きな君に、嘘をつかれる方が
耐えられない。



いや…違う。


私は…君が辛い思いをするのが
耐えられないんだ…。






それでも君は－－－





「…眞子ちゃんが…好きだよ。」




喉の奥から絞り出したような声で
そう言ったんだ。