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叶わぬ恋でも君のために。

第12章 大好きだった彼のこと。

毎日毎日、智哉の姿を目で追っていた。



智哉が居なくなるなんて…

智哉に会えなくなるなんて…。




癒えていない私の心は
更に増える痛みに耐えられるのだろうか…。




……………………………………

…………………。



辞令が出てから二ヶ月。
智哉の姿をこのオフィスで見られるのも後三日。



智哉と同期として出会ったあの日。
智哉と恋人として過ごした三年間。




私は…幸せ…




だった。








その日のお昼休み…





「眞子、ちょっといい?」



そう言って、久し振りに智哉は私を連れ出した。




二人でよく来た近くの喫茶店で
二人でよく頼んだナポリタン。


二人でよく座ったこの席。



向かいには…



大好きだった人…では無く、







大好きな人。










全部全部、





思い出にしていかなくちゃいけないなんて…。










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