叶わぬ恋でも君のために。
第15章 別れの時
もう恋なんかしないって思っていた私が
またこんなに人を好きになるなんて…。
秀ちゃん…どうして会えないの?
どうして、会いに来てくれないの?
それでも---
ただ、君を想うしか無かった…。
その日の午後のことだった。
スマホが部屋中に鳴り響いた。
胸がドキッ、として身体中が一気に緊張感に襲われた。
「…もしもしっ、拓実君?」
「…眞子ちゃん…。」
「もしもし?どうしたの?ずっと連絡待ってたのに。
秀ちゃんは?
秀ちゃんにはいつ会えるの?」
「眞子ちゃん…ごめん…。」
え?
…何?
「どうして謝るの?」
「兄貴…
ついさっき…
空港に向かったんだ…。」
!!!