テキストサイズ

叶わぬ恋でも君のために。

第17章 切ない再会と悲しい初対面

返答した声は…
確かに秀ちゃんの声だった。



いまだに姿の見えない二人。


私は慌てて鍵の掛かっていない未使用の部屋を開けて隠れた。



二人で居るところなんか


見たくない。







足音が…徐々に近付いてくる。



コツコツ…


カツカツ…




「ねぇ秀司、さっきから何キョロキョロしてるの?」


「いや、別に…。」



部屋に近付いてくる足音と話し声に


私は息を呑んだ。




「ねぇ秀司…。」



この声が彩さんの声なのだろうか…。



「…何?」




秀ちゃんの声、こんなに低かったかな…。




「ねぇ秀司…。

最近ずっと忙しいし、全然二人きりになれないじゃない?」




「だから、何?」









「キスしてよ、秀司。


今ここでキスして。」











!!!



ストーリーメニュー

TOPTOPへ