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二人の足音は完全に聞こえなくなった。



「まさか、王子様が眞子の忘れられない人だったとはな…。」



「…智哉っ、なんで？」



「眞子を見てたら気付いた…。


今、すごく苦しかったろ？


意地悪して…ごめんな？」




わかってて“おめでとう”って言わせたの？



「…智哉…ひどいよ…。」


「ごめん…。だけど、このままじゃ前に進めないだろ？

眞子も、俺も…それから…」



「…？」



「…いや…何があったかは知らないけど

もう…


どうしようもないだろ…。」