叶わぬ恋でも君のために。
第20章 君のためについた嘘。
…そんなの…勝手すぎるよ…。
私の気持ち、全然伝わっていなかったんだね…。
「…私の幸せを願うなら…
あの時、行かないでほしかった…。」
そう伝えた時---
“ピンポーン”“ピンポーン”
再びインターホンが鳴り響いた。
今度は、誰?
モニターに近付くと、そこには息を切らせながら立っている智哉が居た。
あまりにも苦しそうで…辛そうで…
すぐに鍵を解除した。
中に勢いよく飛び込んでくる智哉。
「智哉…大丈夫?」
「大丈夫?じゃないから。
来てるんだろ?
お前を振り回す
どーしようもない奴が。
身勝手なことを言いに来てるなら…
俺が許さない。」