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叶わぬ恋でも君のために。

第21章 自分のために。

「偶然だね♪仕事帰り?」


「うん。」




「そっか…そっかそっか…。」


伸びた前髪を掻き上げる秀ちゃん。



待ち伏せしてたんじゃないかなってちょっと期待したのに…偶然だったんだ…。




「…そこ、入ろっか?」


秀ちゃんが指を差したのは小さなカフェ。


私はコクッと頷いて
秀ちゃんの後ろについて店内へ入った。













「仕事、どう?楽しくやってる?」


「…楽しいっていうか、普通に…。」



運ばれてきたカフェラテを
一口含んで飲み込んだ。



「ねぇ、秀ちゃん…今…どこで何してるの?

ちゃんと食べてる?

社長とはどうなってるの?
彩さんとは…」



「フッ…眞子ちゃん、焦りすぎっ。

落ち着いて?」



「だって…ついこの間まで泣きそうな顔して
心配させてた癖に


あれから…どうしてたの?」

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