
鍵のない手錠
第2章 日常
離れ離れになったとき
すごくさみしくて
俺は何度も枕に顔をうずめた
物心ついたときからずっと隣には
隆司がいて
俺より一歩先でいつも優しく手を引いてくれた
同じ中学に行けると思ってたのに
隆司がアメリカに行くと知ったとき
正直ショックで
俺は近くの神社に
俺もアメリカ行きてぇって
こっそりお祈りしたほどだった
引越しが近づくに連れ
隆司が俺にいろんなことをしてきた
今思うとちょっと異常だった気がする
キスして
ハグして
全身見られた
まあ、それ以上のことはしてないんだけど
あの強烈なドキドキした気持ちは
2度と出会うはずがないのに
今でも俺の胸の中で疼いていて
時々思い出す
・・・初恋、なのかな
最近は、もっぱら初恋だったんだと
そう思うようにしていた
中1の頃は四季折々に手紙を出していた
隆司と繋がってたくて
一生懸命、英語も勉強した
友達もたくさんいたけど
あまりに隆司が俺の中で強烈で
忘れた時なんて本当にひと時もなかった
そういえば、たまに写真付きの手紙送ってきて
写真の中の隆司がどんどん男になっていってることに、俺慌ててプロテインとか飲んだっけな
懐かしくそう思う
そしてまた、目を閉じる
高校受験で大変か?俺、お正月に日本に帰ることになったんだ!だから、また会おう。
そう手紙がきてたな
あの時会えたら俺たち今頃再会できてたか?
返事が出せていたら俺たち・・・
やめよう、考えるのは。
修学旅行から帰ってきた日
俺たちの糸は切れてしまった
両親は恨んでない
でも、親の勝手な都合でといえば
それに違いない
何度か手紙を俺宛に出してくれてた
そしてしばらくして
一切手紙が来なくなった
それは離婚した親父にそういえばポストに入ってた。
とまとめて郵便物をもらった時に初めて知った
日付はもう2年も前で
謝りたくて、隆司に初めて電話をしてみたけど
そのときには違う人が住んでいた
両親が離婚した
それも母親が俺を無理矢理つれて
出て行く形で
荷物を用意する時間も
友達にお別れする時間もなくて
また取りに行くから
今はお願い、お母さんのそばにいて
そう言ったまま一度も帰ることはなく
隆司と繋がれる糸は簡単に切れてしまった
すごくさみしくて
俺は何度も枕に顔をうずめた
物心ついたときからずっと隣には
隆司がいて
俺より一歩先でいつも優しく手を引いてくれた
同じ中学に行けると思ってたのに
隆司がアメリカに行くと知ったとき
正直ショックで
俺は近くの神社に
俺もアメリカ行きてぇって
こっそりお祈りしたほどだった
引越しが近づくに連れ
隆司が俺にいろんなことをしてきた
今思うとちょっと異常だった気がする
キスして
ハグして
全身見られた
まあ、それ以上のことはしてないんだけど
あの強烈なドキドキした気持ちは
2度と出会うはずがないのに
今でも俺の胸の中で疼いていて
時々思い出す
・・・初恋、なのかな
最近は、もっぱら初恋だったんだと
そう思うようにしていた
中1の頃は四季折々に手紙を出していた
隆司と繋がってたくて
一生懸命、英語も勉強した
友達もたくさんいたけど
あまりに隆司が俺の中で強烈で
忘れた時なんて本当にひと時もなかった
そういえば、たまに写真付きの手紙送ってきて
写真の中の隆司がどんどん男になっていってることに、俺慌ててプロテインとか飲んだっけな
懐かしくそう思う
そしてまた、目を閉じる
高校受験で大変か?俺、お正月に日本に帰ることになったんだ!だから、また会おう。
そう手紙がきてたな
あの時会えたら俺たち今頃再会できてたか?
返事が出せていたら俺たち・・・
やめよう、考えるのは。
修学旅行から帰ってきた日
俺たちの糸は切れてしまった
両親は恨んでない
でも、親の勝手な都合でといえば
それに違いない
何度か手紙を俺宛に出してくれてた
そしてしばらくして
一切手紙が来なくなった
それは離婚した親父にそういえばポストに入ってた。
とまとめて郵便物をもらった時に初めて知った
日付はもう2年も前で
謝りたくて、隆司に初めて電話をしてみたけど
そのときには違う人が住んでいた
両親が離婚した
それも母親が俺を無理矢理つれて
出て行く形で
荷物を用意する時間も
友達にお別れする時間もなくて
また取りに行くから
今はお願い、お母さんのそばにいて
そう言ったまま一度も帰ることはなく
隆司と繋がれる糸は簡単に切れてしまった
