アクマにアソコを貸しました
第7章 その位、ちょっとヤンチャなだけじゃないですか
「わかった…じゃあ…
ちょっとトイレに行ってから」
そう言ってその場を離れようとしたのに、襟首を掴まれた。
「すぐ済むから」
「トイレに立て籠られては面倒だし」
お見通しですね…
クソゥ!こうなったら実力行使あるのみ!
狭い部屋の中をドタドタ逃げる。その私を追いかけるケィシ。
こんな事に付き合うケィシ自身も時間稼ぎがしたいのかも。
テーブルの回りを走り、つっ立ったまま成り行きを見ていたマソォ回りをぐるぐるまわる。
マソォがフッと吐いた息はため息か、密かな笑いか。
走る私を後ろに回した腕で捕らえ、背中に庇った。
「なぁ京紫、こんなに嫌がってるなら、もういいんじゃない?」
えっ!ホント!?
思わずギュッとマソォの腕にすがりつくと、私の方へ向き直った。守るように優しく抱きしめられる。
「ありがと、マソォ」
ワガママな私の希望を解ってくれてありがとう。
「ごめんね、梓穏」
頭のてっぺんからトロリとして冷たい感触が私を包んだ。
意識が遠退いていく。
さよなら、愛してる――
意識が沈みこむ瞬間、そう呟いたのは私か、それとも――
ちょっとトイレに行ってから」
そう言ってその場を離れようとしたのに、襟首を掴まれた。
「すぐ済むから」
「トイレに立て籠られては面倒だし」
お見通しですね…
クソゥ!こうなったら実力行使あるのみ!
狭い部屋の中をドタドタ逃げる。その私を追いかけるケィシ。
こんな事に付き合うケィシ自身も時間稼ぎがしたいのかも。
テーブルの回りを走り、つっ立ったまま成り行きを見ていたマソォ回りをぐるぐるまわる。
マソォがフッと吐いた息はため息か、密かな笑いか。
走る私を後ろに回した腕で捕らえ、背中に庇った。
「なぁ京紫、こんなに嫌がってるなら、もういいんじゃない?」
えっ!ホント!?
思わずギュッとマソォの腕にすがりつくと、私の方へ向き直った。守るように優しく抱きしめられる。
「ありがと、マソォ」
ワガママな私の希望を解ってくれてありがとう。
「ごめんね、梓穏」
頭のてっぺんからトロリとして冷たい感触が私を包んだ。
意識が遠退いていく。
さよなら、愛してる――
意識が沈みこむ瞬間、そう呟いたのは私か、それとも――