素直じゃない契約
第6章 夏
ジーワジーワジーワ…
ミーンミンミンミンミン…
ツクツクボーシツクツクボーシ…
「暑い、うるさい、暑い、うるさい」
「あぁー、暑いなぁ…汗もしたたる良い男になっとる?…」
「なってるなってる」
あれから、あの女達から何も言われなくなった。
恭介が何かしてくれたのかと思って特に何も思わなかった。
「はぁー、学校涼しい~」
「ここ施設設備は良いからなー。じゃ、また後でな」
「うん」
そして、あたしへの女子達の視線も徐々になくなっていった。
まだ少しあるけど…