テキストサイズ

ワタシの履歴

第23章 痕(あと)

電話を切られた後、聞いていたママが心配そうに声を掛けてきた。

「龍平君、なんだって?」

「飲みに行ってるって!」

私は悲しくて悲しくて、涙を流した。

「…今?飲みに?…龍平君、何考えてるんだ?」

「…もう怒鳴られるの怖いしイヤだから、電話あっても寝てるって言って取り次がないで…」

「…いいの?」

「いい…」



私は携帯の電源を切り、また横になった。


ママは、龍平の態度が悲しくて悔しくて、そして怒っていて、涙目になっていた。



横になっても寝れない。


お腹が痛い。


そして悲しい。


お腹が痛くてなのか悲しくてなのか、涙を流しながら布団に丸まっていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ