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ワタシの履歴

第26章 衝撃

次の日も、私は病院のママに会いに行った。

集中治療室に入ると、ママは拘束衣を着せられ、ベッドに固定されていた。


衝撃だ…


私はその姿を見て、思わず涙が溢れた。

拘束衣を着せられた親を見て、胸が苦しくならない人なんていないだろう…

ショックと悲しい気持ちを振り払い、私は病室にもう一度入った。

ママは、私が来た事に気付かない…

目の前にいるのに。
話しかけているのに。

目の焦点は合ってなくて、空中の何かを見て話している。

時々笑ったり、急に目をギョロギョロ動かしだしたり、目をつぶったと思ったらまた目を開ける。

現実が分からなくなったママは、おむつをさせられていて、糞尿は垂れ流し。

何も出来ないママ。

寝返りをうつ事も出来ない…

私は、拘束衣は余りにもかわいそうで、私が見ているからと、先生にやめるようにお願いした。

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