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ワタシの履歴

第27章 監視

それ位、大したこと無い事だと思う人もいるだろう。

でも、それが毎日の事だとしたら?

ほんの少しの事が、何年も積み重なり、大きなストレスになる事もある。

だから私は、ママが退院する前にパパに言っていた。

「ママの足の痛みとか不自由感は、それだけでもママのストレスになると思う。だから、パパも自分で出来る事はなるべく自分でやるようにして?」

と。

最初の頃は、パパも自分で椅子から立って取りに行ったりもしていた。

でも、最初だけだ。

次第にママに言うようになり、私がママに「いいよ」と言って代わりに取りに行く。

パパは、ママのストレスなんて考えていないのか…

何年もそうしてきた人には、難しい事だったのだろう。


でも、そんなパパに、私だってそれ以上言えなかった。

だからパパがママにお酒の事を言った次の日、パパにメールをした。

『もう少し優しく言ってあげた方が良かったんじゃない?』

と。

パパは

『ママは大丈夫だ』

と言った。

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