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ワタシの履歴

第30章 命

私は、この時から真剣に離婚を考え始めた。

そして、離婚に向けて色々調べたり準備を進めた。

たかがペットの事かもしれない。

でも、私は『この人の子供は産めない』と思った。

もうこの時には5年位経ったか、あの時の痕…そう、前に流産しそうだった時も、龍平は信じられない位冷たくて、私に怒鳴ったりもした。

それに、私がこんなに可愛がっていて、龍平だって一緒に6年も過ごしてきたチェルシーを、言わば邪魔扱いをしたのだ。

ペットだけど、一つの命だ。

自分の子供だったら、もしかしたらこうはならなかったかもしれない。

でも、もし五体満足じゃない子供が産まれたら…?
五体満足で産まれたとしても、事故や病気になって不自由な身体になったとしたら…?

治療費や通院費がかかる事に、彼はきっと嫌気がさすだろう。

無償の愛で可愛がる事なんて出来ないだろう。

龍平は、自分が一番。

他人を思いやる事が余り出来ない…

チェルシーの事で、それを痛感した。

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